3つの現実レベル

【3つの現実レベル】
 
 
プロセスワークでは、現実を3つの異なる次元でとらえる。
 

● 合意された現実 Consensus Reality(CR)

他者と合意できる現実。観察可能な客観的事実、行動、言動。一般的に現実と合意されている、時間と空間に枠づけられた日常の世界。通常のビジネスにおいて、重要視されている現実。そもそも、これとは異なる性質の「現実」があるとは、気づかない人が多い。
 

● ドリームランド Dream Land(DL)

 
他者と合意しにくい現実。夜見る夢だけに限定したものではない。感情や身体感覚、大切にしている思いやビジョン。人それぞれ、互いに合意しにくい現実に立脚しているため、それが関係性における葛藤の原因となることがよく起きる。普段我々が睡眠中に夢を見る際、それは自分にとっての「現実」であると同時に、意識の深いレベルからとらえた現実である。
 

● エッセンス Essence(E)

 
日常意識はもちろん、夢さえ生まれる前の源(みなもと)となる現実。たとえればビッグバンで宇宙が拡大し始める前の状態。分割できない全体性。あるいは、世界を構成する、風・水・火・土といった大いなる原理。仏教でいう「空」とかなり近い概念。葛藤はもはや存在しない世界。エッセンスのレベルでは、量子物理学で言う、非局所性(Non Locality)が起きる。つまり、この宇宙における現象が、離れた場所にあっても相互に絡み合い、影響しあっているという性質を持つ。
 
 

<日常生活と睡眠状態での補足説明>

 
日常生活→夢(REM睡眠)→大脳の休止(Non REM睡眠)
合意された現実→ドリームランド→エッセンス
 
我々が過ごす日常生活がCRのレベルの現実であるのは理解しやすい。ドリームランドとエッセンスの違いは2つの睡眠状態、REM睡眠とNon REM睡眠に例えられる。REM睡眠では目が素早く動き、まさに夢という現実を体験している。Non REM睡眠では大脳が休止する。極端に言うと、我々は毎晩「あの世」や仏教でいう「空」の世界に行っているともいえる。
 
上記の説明は時系列による3つの現実の変化だが、実際には、今この瞬間に3つのレベルの現実が存在する。
 

<冬のソナタを見て涙をながしているN氏の例での補足説明>

(CR)中年男性のNさんが、冬のソナタを見て涙を流している。これは客観的事実、つまりCRレベルの現実である。
 
(DL)彼がどういう思いで泣いているのか(悲しみ、同情、感動など)は、他者がすぐには理解できない現実であり、ドリームランドの現実である。
 
(E)そもそも、今のNさんにかぎらず、この世にはじめから存在する大いなる感情の源(エッセンス)がある。
 
(E)をピックアップしたNさんに、感情(DL)が生まれ、それにより、ドラマを見ながら涙を流しているという現実(CR)が生まれているのである。