#ミドルリーダー
リーダーの内面が組織を動かす——成果を出すことと、人・組織を育てることは両立できるのか。
住友ベークライトが推進する組織変革。その背景にあるのは、成果を出すことと、一人ひとりの思いや動機を活かすことをいかに両立させ、経営成果へ繋げていくかという問いです。先端材料研究所の高本所長は、自らのリーダーシップに向き合う中で、リーダーとしての気づきと自覚を得ました。同時に、正解のない事業環境において、経営トップと現場をつなぐミドルリーダーとして、"経営者"の目線と能力を備える必要性を痛感します。
本記事では、高本氏が自分自身の変化を起点に5年間かけて組織変革に取り組み、今ではパーパス策定による組織全体の方向づけへと歩みを進めてきた軌跡を追います。
INDEX

プロフィール(インタビューが行われた2026年5月時点)
高本真 氏
・2003年 住友ベークライト株式会社 入社
・2003年~2024年 同社の情報通信材料事業の研究開発に従事、その間、台湾、蘇州での海外駐在を経験し、開発グループリーダー、研究所長を歴任。
(2007年~2011年 台湾住友培科股份有限公司)
(2021年~2023年 蘇州住友電木有限公司)
・2025年~ 先端材料研究所 所長に就任
「勝ちが正義」から解放されたリーダーの転機
Q.高本さんのキャリアについて、複数のマネジメント経験がありますが、リーダーシップの成長につながった経験をお聞かせください。
高本さん:2003年に入社し、2007年、入社5年目に台湾へ赴任したのが初めてのマネジャー経験です。部下は全員台湾人で私より年上、コミュニケーションは英語と、かなりハードルが高い環境でしたが、「必ず結果を出してみせる」という気持ちで仕事に取り組みました。
当時、台湾は競合とのし烈な市場シェア争いの最前線となっており、研究開発の専門知識を活かしながら、日本の研究所、営業、工場、現地商社などさまざまな部門と連携して対応に当たりました。結果として大きくシェアアップすることができ、この経験は大きな学びになりました。一方、その後、日本に戻り、本社でマーケティング業務を担当しましたが、そこでは思うような成果を出せませんでした。すべてを自分一人でできるわけではないという挫折と学びを得たと、今では振り返っています。
その後の福岡の研究所でのグループリーダー時代は、業界全体が忙しい時期でもあり、台湾時代のやり方そのままに、昼も夜もなくメンバーと一緒に働いたところ、成果が出たのです。市場シェアも上がりました。「自分のやり方で進めればうまくいく」と思いこみ、そのスタイルをメンバーにも求めていました。当時の私は「勝つことが正義で、負けたら意味がない」という考えを持っていました。
ところが、ある面談の場でメンバーから「高本さんは怖すぎて話しかけられません」「高本さんとは一緒に仕事したくありません」と言われたことがありました。その時、ハッとしました。自分のこのマネジメントスタイルはまずい。成果は出ましたが、メンバーや組織が疲弊していました。
Q.そのことを自覚された後、ご自身の関わり方は変えられたのですか?
高本さん:時間はかかりましたが、少しずつスタイルを変えようと意識し始めました。ちょうど中国・蘇州への転勤があり、生まれ変わるチャンスだと思ったのです。その頃、心理的安全性についての本を読み漁りました。すると、そこに書かれているNG行動が、自分にことごとくあてはまっていたのです。「もっとまとめてから話せ」と相手に言ってしまう、「相手の目を見ないで返答する」「時には、パソコンを操作しながら相手の話を聴く」などです。
変わる必要性を感じた瞬間—— LCP(リーダーシップ・サークル・プロファイル)との出会い
Q.成果を出すという点では一定の成功を収めていらっしゃいましたが、チーム全体の成長や周囲との関わりの面で課題を抱えていらっしゃったのですね。そんな高本さんに変化が訪れたきっかけは何でしたか
高本さん:LCP(リーダーシップ・サークル・プロファイル)という自身のリーダーシップのアセスメントを受けたことです。
結果を見てみると、LCP評価の右下、リアクティブ領域(防衛的・反応的な行動パターン)に傲慢さ、野心、完璧主義、横柄な態度、批判的な姿勢を示す数字が高く出ていました。ただ、一番ショックだったのは左上のクリエイティブ領域(成果を生み出す前向きな行動)の一つ「他者との関わり」の部分です。自分では人とコミュニケーションがうまく取れていると思っていたのに、周りからはまったくそう見られていないということが明確に示されていて、その自分と他人の認識のギャップには本当にショックを受けました。メンバーや組織を疲弊させているといった過去の自分の反省とも重なり、 本気で自分を変えようというスイッチが入った瞬間でした。
自分自身を戒める意味でも、常に忘れないためにも、今でもこの結果を携帯に入れて見られるようにしています。

Q.自分と周囲の捉え方の違い、そのギャップに気づかれて、そこからどうされたのでしょうか
高本さん:まず、相手にパワハラと思われるような行動は一切やらないように気をつけました。もう一つあります。台湾で成功体験があったせいか、当時、人から何を言われても素直に聞けていなかったのです。上司から指示を受けても、周りからアドバイスをもらっても、部下から意見を言われても、心の中でどこか反発している自分に気づきました。異なる意見に対して毎回反発してしまうという自分の癖に気づいて、それを意識的にやめようと決めました。
自分に気づき、知り、整える ——コーチングによる言語化
高本さん:同じ頃、会社からプロのビジネスコーチをつけてもらえる機会をいただき、コーチとの対話が始まりました。その対話を通して自分への理解が深まっていきました。「ああ、そういうことだったのか」と腑に落ちていった感覚です。自分の考えと異なる意見を受けることが反発感情のスイッチになっていたことは以前からなんとなく自覚はしていたのですが、コーチとの対話を通じて、それを言葉にすることができました。言語化できたことで、自分の感情の癖のチェックポイントが分かり、行動が明らかに変わっていきました。
多様性のあるチームの方がうまくいくという考え方も、論理的に理解できるようになりましたし、自分のこととしては、異なる意見を言われたときに、素直に受け止められるようになりました。一瞬「聞きたくない」という感情のスイッチが入ることもあるのですが、それを押し戻して、もう一度相手の話に耳を傾けるようにしています。この行動のシフトは本当に大きな変化でした。
-1024x683.jpg)
所長として部下やチームを動かすには?—— 1on1におけるリーダーシップ開発
Q.感情のスイッチに気づき、相手の話をしっかり聴こうと意識されるようになったとのことですが、LCPとコーチングでの気づきに加えて、部下との1on1コミュニケーション・スキルを高めるための1on1コーチング講座も受講されています。他者との関わり方に何か変化はありましたか
高本さん:小さなことから始めたのですが、例えば、話しかけられたら必ず相手の方を向く。それから、「私は心理的安全性を重視します」とみんなに宣言しました。「奇抜な意見も歓迎です」「話しかけやすい雰囲気の組織にしたいと考えています」と伝えました。
1on1コーチング講座で学んだことは、今でもたくさん活用しています。1on1の時間では、相手に「現在の状況」と「なりたい姿や理想の状態」とのギャップを意識してもらい、次の一歩を明確にするフレームワークを使っています。内発的な動機がなければ、いくら伝えても人は動かないなと思っているので、その点を1on1では特に気をつけてやっています。もう一つ心掛けているのは、自分はほとんど喋らないということです。9割は相手に話してもらうようにしています。
*「1on1コーチング講座」は、各社のマネジャーが集まり、4ヶ月間にわたって学習と実践を重ねるトレーニングプログラム。
「ありがとう」と「発見」が生まれる関わり
Q.講座を修了された後も、メンバーとの1on1を継続されているのは、どのような効果を感じていらっしゃるからでしょうか
高本さん:1on1を行うと、終わった後にすっきりした表情で「ありがとうございました」と言ってくれる人が少なからずいるのです。それが、とても嬉しいからでしょうか、諦めずに1on1を続けていると、少しずつ相手が話したいことを自然に引き出せるようになってきました。相手の中に新しい発見や気づきを生み出すことができるのだと実感して、なんだか楽しいです。充実感があるのかもしれません。
2年前に先端材料研究所へ異動し、所長を務めていますが、去年は研究員全員と1on1を実施し、今年は2回目を進めています。チーム全体としても、メンバー一人ひとりの変化としても、そろそろ成果や結果が見えてくる頃だと感じています。
Q.嬉しさ、充実感ですか
高本さん:少し照れくさいのですが、私が大切にしている価値観は「思いやり」「ユーモア」「スピリチュアリティ(精神性)」なんです。仕事も、これらの価値観の延長線上にあるものであれば、気持ちよく取り組めているのではないかと思います。特に思いやりです。相手がモヤモヤしていることを少しでもリリーフできたのではないかと感じた時に、嬉しさを感じているのだと思います。
-1024x683.jpg)
4年間のCFT参画。トップと現場をつなぐ「ミドルリーダー」としての自覚
Q.もう一方で、自分のリーダーシップに気づき、行動していった場としてCFTの取り組みもあるかと思います。CFTの取り組みには2回も手を挙げていらっしゃいました。この取り組みを通じて気づかれたことは何でしたか
*CFT(Cross-Functional Team)とは、部門を超えたミドル層のリーダーが集まり、自分たちで事業経営課題を探索・発見・課題を設定し、課題解決策を経営陣に提案、経営陣と同意した内容を実践に落とし込んでいく取り組みである。ミドルリーダーが主体となって「事業経営課題は何か?」「どうすれば解決できるのか?」を考え、経営陣に提案する。その提案とトップの考えが擦り合わされることで、より実行力のある事業経営へと練り上げられていく仕組み。毎年、挙手制により立候補したミドルリーダーが取り組み、高本氏は取り組み1年目、3年目にも立候補して取り組んだ。
高本さん:一番大きいのは、ミドル層の役割が見えたことです。そして、ミドル層が活躍すれば会社が変わるという流れを、みんなで作ろうと思えるようになったことです。
最初は、参加メンバーで集まって課題を共有し合う場面で、愚痴が出ることも多くありました。「上から戦略が降りてこない」「数値目標の根拠がわからない」といった声も出ていました。でも、それだけでは前に進まない・・・
CFTに参加していると、気づくのです。戦略を立てる役割は、自分たちにあるのではないかと。参加メンバーの全員がそう感じていましたし、私自身もそう思いました。1年間取り組み、最後に成果を発表する取り組みの中で、愚痴モードから「よし、前向きに何かを実現しよう」という流れへ変わっていきました。
上から下までを繋ぐ「共通言語」
高本さん:もう一つ気づいたのは、コンテクストマネジメント(文脈管理)の重要性です。上層部は「戦略がある」と言う。しかし、ミドル層から見ると「戦略とは具体的に何を指すのか」「事業部方針とはどのようなものか」という点について、上から下までの共通の理解がないのではないかと思うのです。おそらく、同じ言葉を使っていても、それぞれが異なる意味で捉えている。「こういう方針で進める」という認識も、実のところバラバラだったのではないかと思います。そんな状態で、それぞれが懸命に走っていたのだということに気づきました。
そこで、「誰が戦略を考えるべきなのだろうか」と考えた結果、本来は営業本部長や研究所長、工場長といった主管者クラスが策定して提案するものではないかと。実際、現場が動ける解像度にまで落とし込んだ戦略は、上層部が作るものでもなく、極論すると作る必要もないのではないかと考えるようになりました。主管者は組織の中間に位置しているからこそ、上にも下にも届く形で戦略を伝えられる立場にあるのだと気づいたのです。ミドル層が戦略を立てられるようにならなければならないと思います。これがコンテクストマネジメントのひとつだと思います。実践しながら試行錯誤を重ねて、レベルを上げていくことが大事だと感じています。
当時40代で、あと20年は会社にいるとすると、自分自身のためにも、後に続く人たちのためにも、今のうちに何か流れを作っておく必要があると考えたのです。今ここで組織の体質を変えておく必要があると感じています。
Q.体質を変えるとはどのようなことでしょうか
高本さん:既存事業の延長線上については、解像度の高い未来像が見えていて、会社の方針も定まっている印象がありますが、読みにくい部分もあります。例えば、フィジカルAI(物理世界で動作するAI)が大きく発展する時代が来た時に、私たちは何で貢献できるのか。そういったコンセプト検証をもっと増やしたい。その比率を上げていきたいです。
方針判断は、どうしても既存事業の延長線上に思考やリソースが引っ張られがちです。それだけではなく、まだ見えていない未来に向けた新規事業にも、効果的にリソースを配分していく。そういう体質に変えたいということです。
受け身から「仕掛ける」側へのシフト、組織体質の転換
Q.CFT3年目頃に、高本さんから別の施策として戦略研修をオーダーいただきました。当時のご意図や思いはどのようなものでしたか
高本さん:当時は、ミドルのリーダー層で戦略の大枠を考えた後、その下のグループリーダー層やメンバーまで、実際のアクションがうまく連動するのかという疑問がありました。最終的にアクションを起こすのは現場です。その現場のアクションにブレがないことが大事だと思いますし、グループリーダー層まで、コンテクスト(戦略の文脈)の解像度を失わずに伝えることが大事だと考え、グループリーダー向けの戦略研修をオーダーしました。
参加したメンバーの中には、現在リーダーとして活躍している方もいます。一つのプロジェクトを戦略的に動かせるようになった人も、かなり多いのではないかなと思います。 この戦略研修の初回にオブザーブ参加して、「想像はしていたものの、これほどまでに自分たちが伝えていることが現場に届いていなかったのか」と衝撃を受けたのと 同時に「なるほど、そうだったのか」という納得感もありました。日々、お客様からの仕様変更への対応とオペレーションを回すことには長けている。しかし、立ち止まって俯瞰的に事業経営や戦略のことを考える時間は、ほとんど持てていなかったのです。
半導体業界は特にその傾向が強いのですが、極端な言い方をすれば、先進的なお客様の要望に対して懸命に付いていけば良いという状況が続いてきたので、どうしても受け身の姿勢になりがちです。でも、そんな時代も変化しています。こちらから積極的に時代や環境の変化を捉え提案していくマインドへと、私たちが変わることが重要だと考えています。
組織の羅針盤、全員参加で言語化したパーパス「マテリアル 神ッテル?」
Q.まさに、リーダーとしての自覚が芽生え、周囲の姿勢にも気づかれた。そこから、リーダーとしての視座と姿勢を組織全体に広げようとされていったのですね。現在、先端材料研究所長として、これまでのご経験をどのように活かしていきたいとお考えですか
高本さん:先端材料研究所に今求められているのは、これまでにない新製品や新技術を生み出すイノベーションです。だからこそ、多様性を本当に大切にしたいと考えています。「ちょっと理解しにくいな」という意見や「奇抜だな」と感じる行動を取るメンバーに対しても、最後までしっかり話を聴くようにしています。また、グループの枠を超えて、他の研究所のメンバーも巻き込み、研究発表会の場を設けています。このような仕掛けを通じて、多様な意見が本当にイノベーションを生み出せるのかという問いに、今、取り組んでいます。
もう一つ重要なのが、コンテクストマネジメントです。「インナーブランディング」とも言いますが、メンバー一人ひとりの良いところを引き出すような考え方、「こういうことを大切にしよう」という共通の価値観、「こういう強みを活かし、こういう方針で進めていこう」という組織の核となるコンピタンス、これらすべてを言語化して、全員が共通理解できるようにすることです。その取り組みの一つとして、先端材料研究所のパーパスを策定しました。
会社全体のパーパスは既にありますが、それは全社的な視点のものです。部門レベルで共感できる言葉を重ねる必要があると考えました。マネジャー層と担当者層を合わせて約30人全員が参加して、言語化に取り組みました。 その結果を象徴する言葉が「マテリアル 神ッテル?」です。今はこの言葉を含んだ部門パーパスを研究所内に掲示しています。ケミカル アントレプレナーズでありたい、という思いと姿勢も込めています。 第2弾として、 私たちが貢献すべき領域とゴールに対してギャップを洗い出して、 一つひとつ解消していく取り組みを進めています。これによって組織改革を実現できるのではないかと考えていて、パーパスはその拠り所となるものです。
Q.LCPの「他者との関わり(関係性)」の軸で見ると、ご説明いただいたリーダーシップスタイルは、一人ひとりの思いや動機を大切にし、丁寧な働きかけによってチームを動かしていくアプローチですね
そうです。入社年数が長いメンバー短いメンバー関係なく責任を持ってもらいながら、全員を巻き込む形で進めています。 彼ら、彼女らのアイデアや意見を本当に大切にすることで、自主性が生まれてきます。
-1-1024x683.jpg)
意思決定の精度を高める——オーセンティックリーダーへの挑戦
Q.最後に、会社全体を見た時に、貢献したいことはありますか
高本さん:セグメント経営への転換が会社としての課題です。セグメント軸で経営資源の配分の強弱を決め、経営判断を行い、意思決定をしていくこと。先端材料研究所は、特にICTとモビリティという二つのセグメントへの貢献を目指しています。
個人としては、自分自身の意思決定の精度を高めることではないかと考えています。よく言われることですが、研究開発の現場では、正解のない判断を迫られます。例えば、研究テーマを一つ選ぶにしても、「正解」は存在しません。むしろ、何かを選択すれば、別の何かとコンフリクト(矛盾)が生まれます。その矛盾の中で、どう判断するのか。 その能力が、今の私には不足していると感じています。会社にとっても、我々の研究グループにとっても、自分自身にとっても。矛盾や不確実性の中で最善の判断ができるリーダー、いわゆるオーセンティックリーダーが私の目指す姿です。
次世代リーダーを育てる
Q.勝つためには、昔のように一人で引っ張るのではなく、みんなで考えられる組織を作る。そのためにはオーセンティック(自分らしさを軸に据えた)リーダーであることが不可欠だと気づかれました。さらなる新たなリーダーシップ課題を発見されたのですね。最後に、このような個人と組織の成長を支援する研修やプログラムへの参加をお勧めしたい方はいらっしゃいますか
主管者および部課長の層ですね。そこには、私より優秀な方々がたくさんいらっしゃいます。その才能を十分に活かして、個人と組織の成長を牽引していく必要があります。 次世代リーダーの育成、ミドル層が自ら立ち上がり組織を動かしていく姿勢、企業としての精神を体現すること、こうした動きが今後ますます重要になります。気持ちだけではなく、スキルも同時に身につけながら成長していく。その両輪があってこそ、組織は変わっていけるのだと思います。
<編集後記>
本記事は、高本氏の内面的な成長が組織変革へとつながっていく歩みを綴ったものです。かつては「勝ちが正義」と、成果を出すことのみに突き動かされていた高本氏。結果は出ていたものの、周囲の反応から違和感を覚えるようになります。しかし、気づいたからといって、すぐに行動を変えられるわけではありませんでした。それでも、リーダーシップ開発の機会を最大限に活用しながら、少しずつ自分を変えていかれた。やがて成果のみの基準から解放され、内なる羅針盤を信頼できるようになると、他者への信頼も自然と広がっていきました。一人で引っ張るのではなく、周りを巻き込みながらチームとして動いていく—— そうした新たなリーダーシップの積み重ねが、現在のパーパス策定とイノベーションへのチャレンジへと結実しています。
「成果を出すことと、人・組織を育てること」これは両立ではなく、切り離せない一体のものだと、この歩みが教えてくれます。次世代リーダーの育成と、自身の意思決定を磨くこと。高本氏の新たな挑戦から、今後も目が離せません。(編集:小畑怜美)
OTHER
その他の記事
CASE
- #ミドルリーダー
- #経営チーム
住友ベークライトの未来を創る組織開発〜戦略実行の鍵はトップダウンとミドルアップの融合。経営トップが変革の器をつくり、文化と人材を活かした成長戦略を実現する〜
- 業種
- 化学・素材メーカー
住友ベークライトが推進する組織変革。その背景にあるのは、トップダウン文化から脱却し、現場の知恵と活力をいかに経営の成果へ繋げるかという切実な問いです。かつては「言っても無駄」という諦めが漂っていた現場に対し、鍜治屋社長は自ら対話の場に立ち、経営とミドルの認識のズレを埋める「組織開発」の取り組みを断行してきました。
本記事では、鍜治屋社長に、経営チームの意識改革からミドルアップの活性化、そして組織の枠を超えた「One Sumibe活動」へと至るプロセスと、その過程で起きた組織の地殻変動について詳しく伺いました。
MORE
CASE
- #ミドルリーダー
- #全社施策
経済産業省が挑む組織経営改革ー1on1は組織ミッションと個人の情熱をつなぐ「結節点」。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)実現のために、マネジメントの型を変え、個人の能力を発揮できる組織文化にアップデートする
- 業種
- 官公庁
経済産業省が掲げる「組織経営改革」。その核心にあるのは、限られた人的リソースで、いかに国民の期待に応える成果を出し続けるかという切実な問いです。課題志向型の職員が多い経産省では、上司部下のコミュニケーションにおいては、専ら「課題の指摘や改善」が主流でした。組織経営改革の取り組みを進める中で、組織・職員のパフォーマンスを最大限引き出すために、「上司部下の信頼関係構築とフィードバックの質的変容」の重要性が再認識され、その手段として「1on1」に着目した取組がなされています。
本記事では、事務局として改革を牽引してきた堀さん、長山さん、戸田さんの3名に、現場マネージャーたちが「これは自分の武器になる」と実感するまでのプロセスと、組織に起き始めた変化とチャレンジについて詳しく伺いました。
MORE
CASE
- #HRBP・人事
- #全社施策
対立は力に変わる〜会社と個人の「相互理解」を深める組織開発への挑戦〜
- 業種
- 商社・小売
中古車の買取・販売「ガリバー」を展開する株式会社IDOMでの全社4000人を巻き込み組織のコミュニケーションをつなぐ新たなプロジェクトがスタートしました。その設計思想、組織開発チームとしての学び、実践のストーリーを語っていただきました。
MORE