スティーブン博士の7つの教え〜プロセスワークと組織開発〜
米プロセスワーク研究所の前所長であり、私たちに多くの知恵を授けてくれる弊社特別顧問のスティーブン博士の教えをまとめています。
スティーブンは個人的に米国で大学院生をしている頃の私のアドバイザーであり、師弟関係から学ぶ部分が大きいプロセスワークの文字通りの師匠となります。弟子でもあった視点から、大企業の組織変革やエグゼクティブコーチングなど世界中でプロセスワークを実践してきた百戦錬磨の長老の教えを言葉にしてみました。
#組織開発 2014/05/27
今回は組織開発で使う道具を俯瞰する(後半)として、介入計画フェーズで使う道具を中心に見て行きたい。
INDEX
前回の1.〜3.に続いて、今回は以下の4.〜7.についてまとめている。
4.介入計画を立てる
5.個人レベルの介入手法
6.チーム(グループ)レベルの介入手法
7.組織レベルの介入手法
介入計画をたてるには、先ずは介入の目的を考えてから、意識的に介入手法を意識的に選択することが重要である。私の場合は図にあるような要素を考慮してプロセスを決めている。How&Whenのアプローチの部分は無数のバリエーションがあるわけだが、よく使われる介入テンプレート(例えばワークアウトやAI等)を知っておいてカスタマイズするのもよいやり方だ。

個人レベルの介入の代表例はコーチングやトレーニングなど様々な手法がある。

チームへの介入を行なうケースは近年急速に増えてきている。

チームへの介入の専門家であるDyerによれば、チームに介入すべき兆候として次の項目を挙げている
・チームの生産性の低下
・スタッフの不平不満の増加
・スタッフ間の対立・敵対行為の証拠
・アサインメントの混乱、不透明な関係
・決定事項が徹底されない
・非生産的な会議
・新チームの立ち上がりが遅い
・マネージャーへの依存又はネガティブな反応
・顧客からの品質やサービスへの不満
・説明できないコスト増が続く
組織がラージグループ介入を用いるのは、中長期の戦略計画を作る時、組織文化の変革に取り組む時、M&Aの時、課題が複雑で緊急かつ多くの人がそれに関わることが求められる時が多い。

このような組織全体に介入する場合は、全社的な運動論として仕組みを設計する(既に展開中の運動との統合含む)という視点と、主要なステークホルダー(会社内のもあれば、会社外も含む場合もある)を一同に会して大グループへの介入手法をどうデザインするかという視点が求められる。
下に代表的な大グループへの介入手法を載せたが、今回はあくまでも俯瞰ということで、個々のワークショップデザインの特徴は別の機会に譲りたい。

今回見てきたように、色々なODの介入手法には色々なテンプレートがあるが、比較的日本で有名なのは、AI、OST、プロジェクトアドベンチャー、アクションラーニング(質問会議:マーコードモデル)等。 でも、どれかを単発的に、又は組み合わせてやっておしまい!とはならないと私は考えている。(ツール主導主義ではODは機能しない) 組織課題は常に変化し続けるので、その現実に対して介入し、その介入で得られたフィードバックを見て、次につなげて行く。その過程を通じて、ノウハウもクライアント側に移転し、ヒトと組織の成長を高めて行く、カウンターパートとコンサルタントの関係の質も高めて行く。コンサルタントはいつまでもある役割を担い続けないよう、フェードアウトするこも大事である。
本号まででODの基本概念(一般論)を説明してきたが、次号では具体的な企業事例通じて、ODワークのイメージをお伝えしたい。
OTEHR
米プロセスワーク研究所の前所長であり、私たちに多くの知恵を授けてくれる弊社特別顧問のスティーブン博士の教えをまとめています。
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