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2026年新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

2007年に今の会社の前身となる株式会社バランスト・グロースを創業してから20年目となります。この年末年始に創業から間もない頃の会社案内を見返してみましたが、「組織開発」を志していながら、メニューは極めて部課長層向けスキル強化研修(しかも左脳より)が多く、時々経営陣とミドルの対話型ワークショップも手掛けてはいましたが、我々も組織という生き物について狭い視点でしか見えていなかったですし、お客様ともあくまでも点の関わりだったように思います。

そこから月日が経ち、多くの顧客組織の様々な状況や人それは経営者であったり現場の若手だったり―と関わることを通じて、点は線になり面になり、ようやくクライアント企業の本質的な「(戦略的)組織開発」をサポートできる視点と組織能力を備えてきた実感があります。

今、私たちの組織開発に対する基本的スタンスは、外部環境と内部環境の間の機会ギャップ(下図)を埋めるための組織的な努力=「戦略的組織開発」こそ、人・組織面にとって絶好の成長機会であるというものです。

この「戦略的組織開発」を行うために、クライアント内の3つのリーダ―層:(※ピーター・センゲが、著書『学習する組織』の中で、組織内で学習を促進し変革を推進するために不可欠な3つのリーダー層「コミュニティビルダー(人事部や企画担当)」「エグゼクティブリーダー(経営チーム)」「ローカルラインリーダー(事業部のミドルリーダー)」)に対してサービスを提供しています。

今回は、それそれのリーダー層への昨年1年の我々関わりのトレンドから、多くの組織でどのような変化が起きつつあるのかについてご紹介していきたいと思います。

組織開発を企画・推進する人事部や企画担当へのご支援のトレンド

ここ最近の傾向として、多くの企業でエンゲージメント・サーベイや事業部に対する人材・組織開発支援を強化してきていると感じています。最近は2つのケースが増えてきています。

1) 人事部員のODスキルアップ:
弊社スクール部門である「一般社団法人 組織開発コーチ協会」の連続公開講座「組織開発プロフェッショナル講座」や「コーチング(1on1及びチームコーチング)」講座でスキルを磨くこと、人事担当へのアドバイザリーやコーチングをハイブリッドで行うケース。

2) 事業部の経営者の組織参謀として事業部の企画担当者とHRBP(事業部付き人事担当)パートナーシップを組む:
そのための第一歩として、統合的な事業部経営・組織診断ワークショップを共同で行うケース。

経営チームへのご支援のトレンド】

1) 経営合宿への次世代巻き込み:
組織はどうしても、経営層と部長層の間のコミュニケーション分断(説明したはずなのに伝わっていない)、部門間のコミュニケーションの分断(全体最適ではなく、部門最適視点で対立する)及び短期計画と長期計画の分断が生じやすい。そこで事業部経営陣と製・販・研のリーダー(次世代の経営陣)が戦略・立案実行に関する状況認識と行動計画を多面的に認識するワークショップが経営サイクルの中に入り始めました。

2) サクセション・プランニング合宿:
経済産業省も旗を振る「人的資本経営」の流れから、サクセッション・プラン(後継者育成計画)に着手する企業が数年前から増えていますが、実際に運用が始まってみると、もう一つ議論が噛み合わない、魂が入らない上辺だけ運用に留まっている組織も多いようです。人事部が「経営陣は業績の方が関心が高く、サクセッション・プランなど人・組織は本心では後回しなのではないか?」と疑念を持たれることもあるのですが、人材を評価するグローバルで通用する基準と適切なファシリテートをすると、彼らが日頃から人(部下たち)に大いに関心を持ち、実によく観察していることがわかります。

ちなみに、この経営陣へのご支援である2つのトレンドは、かつて優れた人的資本経営をしていた米GEの経営サイクル(下図参照)が日本企業においても回り始めている査証でもあります。(実際は日本企業にも似たようなサイクルが存在していましたが、その運用の仕方が効果的になり繋がりもでてきた印象)

ミドル・リーダー育成のトレンド

1)マネジメント階層別プログラム:
私たちの階層別研修プログラムの特徴は、今そこにある状況・課題を多面的に診断し「見立てる」、解決策を考え「仕立てる」、実行する「動かす(ファシリテーション、コーチング)」力を育むことにありますが、階層によってテーマはかなり変わってきます。

① 新任理事:
部長から理事にあがって一番コンピテンシーギャップがあるのが戦略的思考。この部分をコーチングを絡めて強化するのですが、そうした中で「戦略的思考」が高い人の共通項が見えてきました。それはなんだと思いますか? 課長時代にMBA研修を受けていた。いえ、違います。別の会社(または事業部)を経験していた事でした。日本企業の部長以上の戦略的思考が低い傾向なのは痛感していましたが、実は異なる分野の経験が足りないことが大きな一因だったのかもしれません。

② 部課長:
この階層で、人・組織のダイナミズムを動かす感覚を掴んでおくことが重要です。組織分析の基本、自分のリーダーシップ分析の進め方、コーチングやファシリテーションなど他者の動かし方を学んでいきますが、昨年のトレンドは女性講師が増えたことと公開講座(オンライン・連続)との連携によるスキルと行動の定着化が進んだことです。
https://www.odcoach.org

2)経営テーマ別プログラム:
弊社が実施する組織開発プログラムテーマの主だったものは
① 経営理念作成・浸透プログラム
② 新規事業推進プログラム
③ 戦略解像度を上げて実行に結びつけるプログラム
④ 組織分析を階層別に実施し最後に統合する「組織課題の見える化」プログラム

ですが、昨年の1つのトレンドは、ファシリテーションする我々の多様性がより求められてきたこと。1つはその道のベテラン講師・コーチとの壁打ちの価値。もう1つは若い方々の本音を引き出すための親和性の高い若めの講師・コーチ。ちなみに、若い講師・コーチはコミュニケーション力は前の世代より高い感じで、コーチングやファシリテーションに関してはすでに追い抜かれていることを実感しています。

上記のソリューション全ての根底には個人と集団の変容心理学である「プロセスワーク」の知恵が流れています。そのプロセスワークの創始者A.ミンデル博士の晩年の名作「Conflict(コンフリクト)-関係性の4つのフェーズを見極め、あらゆる対立の場に変容をもたらす(写真一番左)」が英治出版より刊行され、弊社執筆または監訳などの書籍も5冊になりました。

次の20年もこれまでの蓄積に新しいメンバーの多様性も生かして、お客様と共に不透明で悩ましい状況を人・組織の成長に繋げる戦略的組織開発パートナーとして進化していきたいと思います。

2026年1月 松田 栄一

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