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VUCA(ブーカ)な時代に突入したと言われます。VOCAは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の頭文字からなる造語です。
このVUCAな時代に、世界中のあらゆるサプライチェーンに衝撃、いわゆる「アマゾン・エフェクト」を与え、今なお成長著しいアマゾン社ですが、創業者CEOのジェフ・ベゾス氏が「お薦めのビジネス書を1冊挙げるとすれば?」との質問に対し、TOC(制約理論)の名著『ザ・ゴール』を挙げていることはご存知でしょうか。
世界で1000万部以上販売され、数多くのMBAコースで必読書に取り上げられている『ザ・ゴール』は、原著が1984年にアメリカで出版されており、もはやビジネス書の古典といっても差し支えないかもしれません。
日本語版は、原著発売からかなり遅れ17年後の2001年にようやく出版されました。日本語版の出版を“あえて”遅らせた理由に関し、『ザ・ゴール』の著者でありTOCの創設者であるイスラエルの物理学者、故エリヤフ・ゴールドラット博士は、日本語版の解説者に対して、以下のように述べたそうです。
「『ザ・ゴール』が日本語で出版されると、世界経済が破壊してしまうので許可しないのだ。日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る。」(『ザ・ゴール』(ダイヤモンド社)p547より抜粋)
博士の一連の著作の中で『ザ・ゴール』が最も売れたため、TOCは製造業の特に製造部門における生産リードタイム短縮や在庫削減の改善手法と捉えられがちですが、製造以外にも小売を含むサプライチェーン、製品開発やエンジニアリングといったプロジェクト、営業・マーケティング、管理会計、さらには企業の戦略と戦術など様々な画期的コンセプトを包含した経営のメソドロジーです。
TOCは、変動性や不確実性や曖昧性を、存在しないものと考える(無視する)のではなく、存在するものとして考えています。また制約理論という名前が表す通り、どんなに複雑なシステムであっても、シンプルさ(システムの中の制約)が存在することを前提としています。その意味でTOCは、今このVUCAの時代のこそ有用なメソドロジーと言えます。
実際の適用事例も広範な業種で、規模の大小、営利・非営利、洋の東西を問わず、枚挙に暇がないほどです。導入が遅れた日本においても、日立製作所、マツダ、ダイワハウス工業、NTTデータ、オムロン、シャープ、東芝デジタルソリューションなどの導入事例が公表されています。
そして、TOCのいわば根幹となっているのが、今回の講座でお伝えするTOC思考プロセスです。TOC思考プロセスは、問題分析にとどまらず、どのようにブレークスルー解を導き出すか、どのように導き出したブレークスルー解を組織に浸透させていくかといったインプリメンテーションの具体的ステップ、その際に生じる組織の心理的抵抗への対処の仕方についても具体的なメソッドがあります。
長年に渡りTOCコンサルタントとして豊富な経験を持ち、TOCの国際カンファレンスで基調講演を行ったこともあり、HR分野にも造詣の深いバランスト・グロースのビジネスパートナーが本講座(全6回)の講師を務めます。
2019年1月から始まる「VUCAな時代にこそ『ザ・ゴール』に学ぶビジネスリーダーのためのブレークスルー思考講座」(東京第1期)は、各回3時間、全6回のカリキュラムを通して、TOC及びTOC思考プロセスの基本とキーとなるポイントを、参加者の組織の状況をもとに学べるよう構成されています。
第1回: 1/11(金)19:00-22:00 |
• TOCとは(継続的改善のための5つのステップなど) • 日本におけるTOC導入事例 • TOC思考プロセスの全体像(3つの質問、各ツールのご紹介) • 問題を“好ましくない結果(Un Desirable Effect)”として捉える • 問題の対立構造の分析(クラウドの作成) |
第2回: 1/25(金)19:00-22:00 |
• 根本問題の特定(コアクラウドの作成) • 根本問題を強化している状況の確認 • 問題の因果関係の分析(現状構造ツリーの作成) |
第3回: 2/8(金)19:00-22:00 |
• 根本問題の分析(仮定の洗い出し) • ブレークスルー解(インジェクション) • ブレークスルー解の副作用(ネガティブブランチ)の確認 • 追加インジェクションを検討 • 未来構造ツリーの作成 |
第4回: 2/22(金)19:00-22:00 |
• フローの4つのコンセプト • フローを体験するゲーム(ダイスゲーム) |
第5回: 3/8(金)19:00-22:00 |
• TOCの4つの柱 • S&Tツリーの構造理解 • T、I、OEについて(Through-Put, Investment, Operating Expense) • PQ問題 |
第6回: 3/22(金)19:00-22:00 |
• チェンジマトリクスを用いたワーク • 抵抗の6階層を用いたワーク • 実行計画の策定 |
工藤 崇(くどう たかし)
バランストグロース・コンサルティング株式会社 ビジネスパートナー。
2018年10月、TOCコンサルタントとして独立。
前職の日本有数のTOCコンサルティング会社株式会社ビーイングにヘッドハンティングされ、長年に渡り、同社のコンサルタントのトップポジションであるシニアコンサルタントとして、広範な業界で数多くのコンサルティングプロジェクトをリード。導入事例の1つが、TOCの国際認証機関TOCICO主催の2017年国際カンファレンスにて、栄誉ある基調講演に選ばれ、TOCの創設者故エリヤフ・ゴールドラット博士が成し遂げたかった夢を実現したとして国際的にも評価されている。
前々職ではEQジャパンに在籍。組織開発、人材開発への造詣も深い。
資格:TOCICO (Theory Of Constraints International Organization) 認定プラクティショナー
ジョナ(思考プロセス)
国際講演実績: 2017年TOCICO 国際カンファレンス(ドイツ/ベルリン)基調講演
『Why did Toshiba Digital Solutions Adopt TOC?』など
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