組織開発豆知識②ホラクラシー

組織開発フレームワーク

【ホラクラシー】

最近の組織論(ティールなど)で目にするホラクラシー。

元々は沢山のベンチャーを立ち上げ・経営してきた経験豊富な経営者が考えた次世代型組織運営(ガバナンス)モデルです。

ホラクラシーの書籍も読みましたし、その方から直接セミナーを受けてみたうえで、松田流の超解釈でホラクラシーの概要と意義を説明していきます。

 

【ホラクラシーが生まれた背景】

環境変化に迅速に対応できる組織:日々刻々と変わる環境変化の中で経営者がいくら必死に舵取りしようとしても、現場が指示待ちで、環境変化に鈍感または上層部からの指示が現場の実情とズレていて、実行してみたら、想定外の悪い結果が出始めたとしても、それを報告せずに粛々と実行し続けたら、、、、組織は悲惨な結末を迎えるのが目に見えています。

そうならないように、経営リーダーが目を光らせると言っても限界あるし、疲れるし、マイクロマネジメントの副作用もあるし、、で生まれたのが「ホラクラシー」という組織運営手法。(下記コングルーエンス・モデルのFormal Organizational Arrangements(組織構造、制度)の部分相当)

【ホラクラシーの仕組み】

不確実性の高い環境で信頼性の高い組織であるためには、構成員がSTICC:Situation状況・Taskやるべき事・Intension意図・Concern懸念・Cordination調整についてスムーズに情報交換できることが重要です。

ホラクラシーの提唱者は、状況変化の中でメンバーがタスクや懸念について何か問題や機会を感知することを「ひずみ又はテンション=現状と可能性の間にあるギャップ」と呼び、これを組織が処理する仕組み(ガバナンス)として次のような構造を考え出しました。

特徴①3つの会議構造:戦略ミーティング、ガバナンスミーティング、戦術ミーティングという3つの会議構造からなる

特徴②部長が課長がという役職ではなく、役割を適切な人が取る(ある意味グループ内選挙方式)。一つの集団にリーダー(議長役のリードリンク)と全体を俯瞰して上位の会議体にテーマを持ち込む調整役(レプリンク)を分けている

こうすることで、現実からのフィードバックに照らして、絶えず調整するような組織行動環境を作ろうとしています。

新しくできたばかりのベンチャー企業ならまだしも、既存の組織でホラクラシーを取り入れようとするのは難しい面もあると思いますが、「役割に注目して、絶えず調整するために対話の場をもつ」のは組織開発の王道のアプローチです。

 

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