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2016年07月09日 小島美佳 [バランスト・グロース パートナー]

適応を要する課題への対応―最終章:変革のためのキーファクター

2年前に免疫マップを紹介するコラムを公開させていただきました。おかげさまでたくさんの方々に読んでいただきうれしく思います。当時は、まだコンセプトが発信されたばかりでしたが その後多くのクライアント企業との協奏によって、実際の経験とコンセプトがブレンドされ、本当の意味での知力が育ちつつある気がしています。

今回のシリーズでは新井宏征と小島美佳が、それぞれの視点で「適応を要する課題」とどのように向き合い、理解し、最終的に組織の中でイノベーションを起こすことができるのか... という問いに答える内容を発信していく予定です。


●As-Is探求ばかりしていても成果はでない

前回までは、起こっている現象を的確に把握するためには これまでに持っていなかった視点でAs-Isを見る必要があるのだということを説いてきました。しかし、ここまでお付き合いいただいた方がいたとしたら...。反論したくなりませんか?
「そんなに悠長に分析を続けていても仕方ないじゃないか」「我々は成果を出さなければならない。時間をかけて真実にたどり着くことは大切だけど、それだけではパフォーマンスはでないのでは?」というものです。私もビジネスマンの端くれとして、そういったつぶやきが頭の中をぐるぐるすることはあります。当然の主張ですね。
しかし、ここで思い出してほしいのは、今回扱っているのは「適応を要する課題」であるということです。解き方のわからない課題...。考え方を変えないと、次のステージに向かうことはできない課題に直面したときの対応の在り方を議論している。その対極にあったのは「技術的な課題」でした。解き方を知っている。必ずしも簡単とは限らないけれど、課題を解決するために必要な技術もわかっている場合です。


●新しい視点を身に着けるプロセスとは?

さて、ここから少し 論理というよりは感覚的なお話をしたいと思います。私は次世代リーダーの育成に関わるプロジェクトに参加させていただくことが多いのですが、その中でよく出てくるキーワードで「経営的な視点」というものがあります。
経営的な視点... よく耳にします。ビジネスの世界、特に育成に絡む分野では連発されるキーワードです。この経営的な視点を育むにはどうしたらいいのか?というのは、教育の世界ではとても大切なようです。
では、経営的な視点はどうしたら養うことができるのでしょう?それは、当たり前のことですが経営的な立場に立たないと身に付きません。ですから、経営の経験がない人が経営を教えていたとすると... それはやや滑稽なシチュエーションです(経営に限らず、どのような技術ではそうだと思いますけれど)。

次世代リーダーたちが苦悩して作成した資料をみて、「こりゃ6点だな(100点満点で)」という経営者がいたとしましょう。この経営者にはこれまでの経験で培われてきたあらゆる感覚と知恵があります。そんな人物から見たときに、瞬時にしてなにが不足しているのかがわかる。おそらく、どんな経営者がみても突かれるポイントは同じような場所でしょう。しかし、次世代リーダーたちにはその「感覚」がありません。彼らは、まだ経営目線というものを手に入れられていないからです。

最終的にはセンスという問題もあるのかもしれませんが、この視点で物事を考える訓練をすれば次第にピンとこなかったものがピンとくる段階があります。手探りですが、その過程の中で わびさびの感覚を手に入れ、そして失敗を繰り返し、仮説と検証を繰り返して「経営」とは何か?という自分自身の経験に基づく生きた定義ができあがります。そんな風にして、新しい視点というものが身についていくのだと私は解釈しています。
結局、わからない、身についていないものは、手探りの中で苦労して失敗して、そこで得られた一つのヒントを身に着けて...という地道なプロセスなのだと思います。


●何度も同じパターンを経験している場合

それではCIAのチェックリストに戻りましょう。
過去に同じような経験をしているか。組織に同じような状況が発生したことがあるか。そして... 同じことを繰り返しているが解決に至らず。ループのような状態が起こっている場合があります。

これは、最初のうちは小さい弊害で済むかもしれませんが、気づかずに放置をしているとループ自体が成長し始めます。フラクタルに組織のあらゆる場所で同じループを起こしていることに気づくかもしれません。組織開発コンサルタントとしては、このような状況を発見したときは、朗報だと解釈します。なぜなら、組織が次のステージに成長するための大きな種を手に入れたことになるからです。

このループの中にいるときに持っていた思考で物事を解決しようとすると... 。特に、この思考を持ったまま描かれたTo-Beというものは、ループから出るTo-Beにはなっていない可能性が高い。その場合は、やはりもう一度 別視点でビジョンを描く必要が出てきます。

そして、私のコンサルティング、組織開発経験の中で得てきた感覚で申し上げると、こんな時には、必ず「無意識にみないようにしている真実」が存在している気がします。例えば誰もが煙たがる存在が持っている情報。本当は解雇したいと感じている社員が日々思っていることなど...。こんな時にはパンドラの箱を開けてみることが大切です。パンドラの箱は 空けた瞬間には魑魅魍魎が一気に箱から抜け出してゆきます。しかし、最後には希望の光が出てくるストーリー展開です。結局のところ、適応を要する課題を解決するためには、みたくない真実をみるという方法しかないように思えて仕方ありません。


●チェックリストの活用方法

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