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2014年04月22日 小島美佳 [バランスト・グロース パートナー]

前編:日系企業で外国人社員は生き残れるか?

ここ数年、若手外国人を日本国内で採用し、彼らの新しいパワーと刺激を社内の組織活性化に活かしたい。或いは、採用を行い始めたが様々な課題が出てきているのでサポートをしてほしいという依頼が増えてきました。同時に、日本企業で働く外国人の方々との接点も増え、企業側、働く側が持つ互いの苦悩をよく耳にします。

本稿では、実際のストーリーも交えつつ、このような「外国人社員」と日本企業がどのように組織づくりを行うべきかについて述べてみたいと思います。グローバルなリーダーシップについて考える一助として、また外国人の採用や部下を持つ方々への参考になれば幸いです。


●日本企業で働く最も良い方法とは?? 外国人からの視点

在日歴が23年のTerrie Lloydさんは、日本企業で仕事を探す外国人向けにアドバイスを行い続けています。彼のウェブサイトに印象的な記事がありましたので紹介させていただきます。以下は、"Why Surviving a Japanese Company is Tough" (なぜ日本企業で生き残るのは厳しいのか?)の一部を和訳したものです。皆さんは、この内容をご覧になって何を感じるでしょう。

"外国人として日本に暮らして仕事を見つける場合、大きく2つの方法があります。まず一つには、自分が日本企業に長く勤めてマネジメント職に就くことは不可能であり、全ての仕事は短期的なものだと割り切ること。自分にとって価値がないと思う仕事でも、日本語力のアップや日本でビジネスを行うための人脈づくりを目的にやっているのだと思って仕事をすることです。二つ目は、全く日本的ではない企業を探すことです。海外経験のある社長がいて、グローバルなマインドを持つ場合はあえて外国人を採用することがあります。それからスタートアップなど、国籍や文化は全く関係のない企業。つまり成果を出して場を楽しむことのできる仲間を募っており、外国人であることさえメリットにならない企業です。"

日本企業ではマネジメントになれる、一人前と認められるようになるまでには かなりの年数がかかり、下積みがあることで初めて認められる。そして下積みのハードワークをこなし信頼されるためには、結局のところ日本語ができないと難しい。それを前提に置くと外国人はもともと不利なのだと語られていました。全ての日本企業に当てはまる事象ではないとは思いますが、納得できる点も多いと私は感じます。


●日本企業は外国人に何を求めているのか?

それでは日本企業は外国人に何を求めているのでしょう。株式会社ディスコキャリアリサーチの「外国人社員の採用に関する企業調査」アンケート結果<2013 年 9 月調査> によると、日本企業の多くはダイバーシティを高めるという組織文化の刺激を期待して...というよりも、優秀な人材の確保や海外業務を行うなど実務的な側面からの理由で採用を行っている。極端に言えば即戦力のような人材を外国人に期待しているとも受け取れます。

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そう考えれば、当然のことながら外国人の社員に求める資質に日本語力は欠かせません。そして求められる日本語力もビジネスレベルとややハードルの高いものになっています。実際、日本語はビジネスレベルの会話となると独特な言い回しや語彙があります。実際に、インタビューなどで若手外国人社員の話を聞いてみると、話し言葉や社内でのメールの書き方、飲み会でのお作法、お客様に対するコミュニケーションなどの苦労話をよく耳にしました。

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Terrie Lloydさんによると、外国人を採用する日本企業側にも、入社する外国人側にも、異文化ギャップが生む弊害についての理解が少なすぎるといいます。私自身もこちらには共感しています。現場で生まれている多くの問題は、当初 互いに期待していたことが現実とかけ離れていることに起因しています。互いに思う常識が通用しない状況は、双方にとって大きなストレスとなるのでしょう。
企業側、特に現場は日本人の若手を教育するエネルギーに加え、外国人に対しては日本のビジネス慣習や一見くだらないとも思える内容でさえも根気よく教える必要があること知っておくべきです。残念なことに、優秀な大学を出た中国やアジアの学生であれば何でもできると勘違いしているケースも見受けられます。一方、若手外国人の皆さんも 日本企業の文化についてほとんど学習していません。将来のビジョンや具体的なキャリアプランは描けていなくても「どのような文化の企業で働きたいか」という点は明確にしておく必要があります。

後編では、実際のケースをご紹介するとともに、外国人社員が働ける環境づくりのステップについて述べていきます。


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