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2013年09月18日 小島美佳 [バランスト・グロース パートナー]

【前編】時間の制約を超えるタイムマネジメント
 ― あなたが「時間が足りない」と思う理由 ―

近年のビジネスマンは、作業効率の上がるあらゆるツールが導入されているにもかかわらず、仕事そのものは楽になっていないように見られます。環境の変化はますます速くなり、時代の速度についていくだけでも大変な労力が必要とされる現代。代表的なものが上場企業が取り入れた四半期決算でしょう。利益の創出が早ければ投資効率も上がる。全ての取り組みにスピードが求められ、スピードがある≒価値があるという考え方、時間と如何に戦えるのか?という感覚が主流となっているのがビジネスの現状なのかもしれません。

本稿では、タイムマネジメントを東洋的な思想で行う方法をご紹介したいと考えています。新しいインスピレーションをご提供できば幸いです。


●タイムマネジメントで成果は得られるのか?

さて、成果を創出できるのは早いほうが良い。そのような視点に立つと時間は限られていますから、必然的に仕事に優先順位をつけることが求められます。ご存知の重要度と緊急度の軸でタスクを評価したり、タスクを洗い出して抜け漏れが無いか確認したり、最短でゴールにたどり着くための段取りを考える... などの時間管理テクニックが必要となります。「あぁ、もっと時間があれば...」とどこかで感じている方は多いのでしょう。お金や人材と同様に、限られているのが時間です。

しかし、的確にタイムマネジメントが出来たとして、本当に成果は上がるのでしょうか?そして、重要度と緊急度で優先順位付けをしたタスクというものは... 果たして本当に、その優先順位だったのでしょうか?突き詰めて考えていくと、よくわからなくなります。例えば、新しい商品を市場に出そうとスピード感を持ってやろうとしていても、良い商品でなければ意味はありません。それよりも、よくよく吟味して納得のいくものを提供できたほうが、失敗しても次に向けた深い洞察や反省ができるような気がします。とりわけクリエイティブな仕事には、この「スピード」という概念がどこまで適用されるのが良いのか悩ましいところです。例えば、ツイッターのアイディアがナプキンに書かれてから、実際に事業化されるまで6年の歳月を経ている事実をご存知でしょうか。

スピードを追求するビジネス(或いは仕事)のあり方は、ゴールに向かってひた走る時に最も有効です。ある1点に達しようとそこへ思考もやる気も全て注ぎこまれます。しかし、この1点にどこか迷いがあったり、実はそれが的外れであったりすると、危険な結果が待っています。加えて、ひとたび走り始めてしまった後は、後戻りが非常に難しい。気づいていてもテンションが高く保たれていればいるほど、修正にはチャレンジが必要ですし、没頭し視野が狭くなると、修正の必要性に気づける可能性も低くなります。プロジェクト的な要素の強い仕事であればあるほど、このような内容にピンとくる方は多いのではないでしょうか。


●タイムマネジメントに仏教的な発想を・・・

a0050_000368.jpgのサムネール画像このような状態に陥らずにいるためには:

時間には制約があり、その中でパフォーマンスを最大化する必要がある。したがって、時間を有効に活用するための最善の方策を考え、戦略的な手順をもってリソースをそこへ集中する

という常識を、全く異なる方法でバランスする方法があると感じています。上記は、未来に向けて描かれたゴールに向けてひた走る。そこに向かう時間には制限があるという考え方です。時間がリニアで、現在から未来へと矢印がひかれている世界であり、時間と戦う感覚が強い。

しかし、実は私たちに馴染みのある東洋、特に仏教の世界において時間はリニアではありません。時間は循環する円のようなもの。その中に創造→成長→安定→終焉というサイクルがあるだけです。これは、瞑想のテクニックでも良く利用されるものなのですが、このサイクルは生物の営みのどこにでも見られるものだと思います。そして私自身は、事業のサイクル、顧客とのやりとり、株式市場など、あらゆるビジネスの活動もこの視点から捉えることは可能であると考えています。

この東洋的な視点で時間とビジネスを観てみると、先ほど記述した考え方はこんな風に解釈できます:

時間に制約はない。但し、私たちが 今この瞬間に循環する円の何処に存在しているのか、流れに乗れているのかを確認する必要がある。その循環を乗りこなす最善の方法を考え、必要なリソースを配分する

この視点に立つと、おそらく終焉の時期を迎えている「流れ」にある時にどんなに頑張っても得られる結果は小さいと解釈することができます。そのような時期に無理にエネルギーを高めて何かを達成することはあまり賢明ではない。多くのリーダーは、この感覚を肌で感じることができるのだと思うのです。

時間を活用するのではなく、乗りこなすことによってビジネスの成果を創出する。時には、そんな挑戦もあって良いのではないでしょうか。



後編に続く

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